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2010年 06月 20日
ロイヤルウエデイングの翌日の新聞各紙の一面は、勿論ビクトリアとダニエルの写真。
宴は終わりましたが、新聞を眺めながらその余韻に浸っております。 この結婚式で何が特別だったかというと、ビクトリアの幸せな笑顔には、特別な感情がこもっていたこと。「結婚できて幸せ」という単純なものではなく、「闘って勝ち取った」という誇らしさ。オリンピックで金メダルを取ったときのような、、、。 二人がそれぞれに大変な問題を抱えていたこと。そして、ダニエルが王子としてふさわしいかどうかという判断。 ダニエルは1973年生まれ。父親は所謂、地方公務員。ダニエルが5歳のときに、ストックホルムから電車で約2時間ほど北のOckelboという町に移ってきました。1994年、体育大学(?)で学ぶためにストックホルムへ。大学へ入るためには、高校での成績(内申書)あるいは、högskoleprov(大検のようなもの)の成績での評価が必要となるのですが、彼はhögskoleprovを受験。満点が2.0で、零点が0.0のところ、0.1というとんでもなく悪い成績だったそうです(記事)。1999年に友人と一緒にストックホルム中心になるMaster Trainingというジムを買い取りました。 ビクトリアは1977年生まれ。1979年に弟のカールフィリップが皇太子として誕生しましたが、1980年1月1日憲法改正により、第一子が王位継承権を持つこととなり、正式に皇太子となりました。この際、長男が生まれたことで、父親である国王が憲法改正に難色を示し、国民の不興を買ったエピソードは有名です。更に、遺伝性とも考えられるDyslexiaの障害を、父国王、そして弟のCarl Philipとともに持っています。 1996年頃から拒食症に悩まされ、1997年には痩せ細った姿の写真がマスコミに流れました。 1998年より拒食症の治療とイェール大学への留学を兼ねて、渡米。この頃のボーイフレンドはDaniel Collertであり、彼もアメリカへ同行したようです。これはイェール時代の写真。 そしてその当時の彼。奇しくも彼の名もダニエルですが、高校時代の同級生で、10歳のときに父親が亡くなり、再婚した母も続いて亡くなり、母の再婚相手に引き取られたという不遇の人。母親が亡くなったときにはビクトリアが彼に手紙を書いて支えたといい(興味のある方はこちら)、8年ほど交際していたそうです。 2001年には破局。この年、妹のMadeleine王女の勧めでMaster Trainingでトレーニングを始めることになり、これが二人の出会いとなりました。ビクトリアは健康を取り戻してゆきます。 2009年2月、晴れて二人は婚約をしますが、その年5月、ダニエルは腎不全のため、父親をドナーとして腎移植を受けます(記事)。移植後は通常、長期に渡って、免疫抑制剤やステロイドの内服が必要で、従って、感染症や癌に罹患する危険性が高くなります。また、発表では、「遺伝性疾患ではない。」とのことですが、一般的に頻度が高いのは、遺伝性疾患である「多発性嚢胞腎」であることから、特定の病名が公表されないのが、憶測をあおりもしています。 そんなことに思いを馳せながら、二人の結婚式を見ると、映画のワンシーン以上の重みがあります。
by drpion
| 2010-06-20 14:57
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