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2010年 06月 27日
トロントで行われていた、世界20か国・地域首脳会議(G20サミット)が終了。キャメロン英首相はG20閉幕後の記者会見で、26日に行われたオバマ米大統領との会談について言及。BPが流出の阻止や環境の修復、補償をする責任があるとの見解で合意するとともに、「BPが強い安定企業であり続けるのが望ましい」との認識で一致した。BPの補償費用を確定し先行き不透明感をなくすことが両国の国益になるとのこと。
イギリスでは多くの年金基金にBP株が組み込まれており、人口のおよそ3割、1800万人が、何らかの形でBP株を所有していると計算される。従って、BP社の浮沈がイギリス人の年金に大きな影響を及ぼすという背景もあるらしい。 2010年4月20日、アメリカ、ルイジアナ州のメキシコ湾沖合80kmで操業していたBPの石油掘削施設(石油プラットフォーム)「ディープウォーター・ホライズン」が爆発し、大量の原油がメキシコ湾に流出、未だに解決のめどは立っておらず、被害は拡大するばかりである。 当然、BPの株価も事故発生以降、急降下。 オバマ大統領のイギリスに対する弱気な姿勢についてはおいておくとして、ここでは、BPの会長であるスウェーデン人、Carl-Henric Svanbergを中心に記事にしてみたい。 彼は1952年生まれの58歳。工学修士、経済修士。2009年までエリクソンの社長を勤め、その年収は2千万クローネ以上。2010年からBPの会長。スポーツを愛し、自ら、ホッケー、スキーなどを余暇に楽しむ。 彼の名が全世界で知られるようになったのは、彼の「失言」がきっかけ。 Aftonbladetの記事はこちら。 6月16日に行われたオバマ大統領との会談で被害補償として200億ドルBPが拠出することを約束。会談後、Svanberg会長は記者会見を行ったが、問題は最後の質疑応答。 He(Obama) is frustrated because he cares about the small people and we care about the small people. I hear comments sometimes that large oil companies are greedy companies, or don't care. But it's not the case with BP. We care about the small people. この「the small people」が物議を醸した。Svanberg会長は、「一市民」ひとりひとりのことを指してこのように言ったつもりだったが、これが所謂、「Swinglish」となり、庶民を軽くみていると批判された。BPのスポークスマンも、「英語が母国語ではないことによる表現の誤り」としたが、少しでもスウェーデン語を知っている人なら、彼の表現に悪意がないことは理解できる。 誤解された「小さい人々、弱者」とは、スウェーデン語に言い換えれば、「det lilla folket」あるいは、「små människor」となり、いずれも、複数の人間を示す。彼の表現したかったことは、「den lilla människan」の意であり、ひとりひとりの人間、つまり単数形である。しかし、「den lilla människan」を直訳すると、「lilla」は「small」であり、「människan」は「people」となってしまう。おそらく、原稿のない質疑応答の部分で、彼の頭の中で直訳されてしまったのであろう。日常、良く遭遇するスウェーデン人の間違い英語には、「learn」(学ぶ)がある。この単語に良く似たスウェーデン語の単語、「lära」は、「learn」と「teach」と両方に用いる。「lära」では「teach」であり、「lära sig」では「learn」となる。したがって、「I teach you」というべきところを、「I learn you」と表現するスウェーデン人が結構存在する。 そんな訳で、オバマ大統領との会談後の記者会見という、世界が注目する場で、言葉を選び間違って非難を浴びてしまったSvanberg会長には、少し同情してしまった。 「メキシコ湾の大きさに比べたら流出した原油の量なんてちっぽけなものだ。」を始めとする、数々の暴言、失言で知られる、BPのCEOである、Tony Haywardとは比較できないと、個人的には思う。 Svanberg会長のインタビュー記事を読んでみたが、なかなの人物。 しかし、最近、彼の実にスウェーデン人らしい価値観を示す行動が記事となり、非難の集中砲火を浴びた。その記事はこちら。 彼は昨年2009年にウプサラ大学准教授の妻と離婚が成立。子供は3人いる。その後、現在のパートナーである Louise Julianと婚約。彼女は1959年生まれで、イギリス人の前夫との間に3人の子供がいる。スウェーデンではコカコーラなどで勤務した後、現在は大手の語学会社、EF Education Firstの社長というやり手。しかも、とても素敵。「できるいい男にはできるいい女が似合う」という感じ。 記事によると、この原油流出事故が起こって後、彼にとって初めてのアメリカ訪問直前に、恋人とともにバカンスを楽しみ、その後さらに恋人と共に渡米したとのこと。恋人と渡米したことについては、恋人の住居が現在アメリカであることが理由と説明した。 日本人の感覚では、「とんでもない危機管理に対する感覚」と驚愕するが、スウェーデンに住んでいると、「典型的なスウェーデン人の価値観」と妙に納得してしまう部分がある。ある意味、仕事よりもプライベートが大事。私の働く医療現場でも基本的にはそうである。しかし、それをイギリスに、そして世界に持ち込んでも良いものか。 イギリス人であるBPのCEOであるTony Hayward。彼が所有するヨットのレースに、息子とともに休暇を取って最近参加したという記事。 一番左が彼のヨットで、その名は「Bob」。 こんな大惨事の最中に優雅なことであるが、スウェーデン人だけでなくイギリス人、またはヨーロッパ人の感覚なのか。それとも、「big people」である彼らが特別なのか。 こんな油まみれになった鳥を見て、彼らは何を感じるのだろうか。 追加:BPのCEOであったTony Haywardはその職を追われたようです(こちら)。彼も数々の失言が非難されています。スウェーデン語では、「En groda hoppar ur munnen.」(蛙が口から飛び出す。)という表現を、「失言する」という意味に用いるのだそう。
by drpion
| 2010-06-27 12:41
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